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    更新 読了 約12分

    タトゥーの麻酔あり・なし、当日の流れと時間はどう変わる?

    inkly tattooでは、麻酔を使うか使わないかを自分で選べます。違いは主に当日の流れと所要時間で、麻酔ありは約1時間長くなります。両方の流れを並べ、料金の考え方、痛みや効き方の個人差、予約時に相談したい点を説明します。

    須賀 公佑 医師Medically Supervised監修:須賀 公佑 医師株式会社デルマト 代表取締役
    目次

    inklyでは麻酔を使うかどうかを選べます

    タトゥーの痛みが気になる人にとって、麻酔は大きな判断材料です。inkly tattooでは、麻酔を使うか使わないかをお客さま自身が選べます[1]。使うのは注射ではなく、皮膚に塗るタイプの表面麻酔です[1, 3]。塗布は同じビルの1階にある提携医療機関 inklinic の医師または看護師が行います[1]。麻酔を使えるかどうかは、inklinic の医師が判断します[3]。つまり、麻酔の準備を自分でする必要はなく、当日その場で医療側が対応する流れです。

    麻酔ありと麻酔なしで変わるのは、主に当日の流れと所要時間です。麻酔を使うと、クリームが肌になじむまでの待ち時間が入るため、全体で約1時間長くなります[1]。この記事では、両方の当日の流れを並べて、時間の差、料金の考え方、痛みや効き方の個人差について説明します。麻酔を使っても痛みの感じ方には個人差があるため[1, 3]、後半ではその点も説明します。

    施術台に並んだ無地の麻酔クリームのチューブと緑の手袋、奥にタトゥーマシン

    麻酔なしの当日の流れ

    麻酔なしを選んだ場合、当日は受付を済ませたら、そのまま施術に入ります[1]。麻酔クリームが肌になじむのを待つ工程がないので、予約した時間から施術完了までが最も短い流れです。デザインの位置や大きさを確認した後、約1時間の麻酔の待ち時間を取らずに始められるため、前後に予定がある人には時間を合わせやすい流れです。

    大型作品の時間彫りでは、麻酔なしの最低予約時間は3時間からです[2]。仕事帰りや休日の予定の合間など、当日の時間に限りがある人には、この短さが選ぶ理由になります。痛みの感じ方には個人差があるため[1, 3]、不安が強い人は、次に説明する麻酔ありの流れと並べて比べてから決めてください。どちらを選ぶかは、予約時にいつでも相談できます。

    麻酔ありの当日の流れ

    麻酔ありを選んだ場合、受付後にまず inklinic の医師または看護師が一次麻酔を塗ります[1]。塗布後は、クリームが肌になじむまで50〜70分ほどの待ち時間を見込んでいます[1, 3]。inkly では、待ち時間にデザインの位置、大きさ、細部を最終確認します[1]。確認を終えてから施術に進む流れです。

    施術が始まってから1〜2時間ほど経つと、必要に応じてゲル状の二次麻酔を追加します[1, 3]。二次麻酔は、ゲルが肌になじむまで約5分を目安に待ちます[1, 3]。効き方には個人差があり、状態を確認してから施術を進めます。長時間の施術では、こうして途中で麻酔を追加できます。この二次麻酔の追加塗布も、麻酔代とあわせて施術料金に含まれます[3]。施術中に「痛みが強くなってきた」と感じたときは、そのまま伝えて大丈夫です。

    麻酔クリームは、製剤ごとに決められた量・範囲・時間で使用する薬です。医薬品の添付文書に記載された用法を、そのままinklyで使う製剤やタトゥー施術の用法と考えることはできません[6]。inklyの待ち時間の目安は公式案内の50〜70分で、実際の使用方法と施術を始める時刻は医療側が判断します[1, 3]。

    施術チェアでくつろぐ女性の前腕に麻酔クリームを塗りラップで覆った状態

    所要時間の差は約1時間

    両方の流れを並べると、差は主に一次麻酔の待ち時間です。inkly の案内では、麻酔ありは全体の所要時間が約1時間長くなるとしています[1]。たとえば麻酔なしで2時間の施術なら、麻酔ありでは受付から終了まで3時間前後を見ておくと安心です。予約の前後に予定を入れる場合は、この1時間を忘れずに計算してください。待ち時間には、デザインの確認を進めます[1]。

    大型作品の時間彫りでは、この差が最低予約時間にも表れます。麻酔ありは4時間から、麻酔なしは3時間からです[2]。時間彫りの所要時間には、麻酔の待ち時間、フリーハンドの描画、デザインの配置が含まれます[2]。当日の予定を組むときは、針を入れている時間だけでなく、こうした準備の時間も含めて考えてください。そうすると、実際の流れとのずれが少なくなります。二次麻酔を追加した後は、ゲルが肌になじむまで約5分が待ち時間の目安です[1, 3]。実際の再開時刻は状態を確認して決まるため、追加にかかる時間も見込んでおきましょう。

    横に並べた2本のタイムライン図。上段「麻酔なし」は「受付」→「デザイン確認」→「施術」の3ブロック。下段「麻酔あり」は「受付」→「一次麻酔を塗布(inklini

    料金は麻酔の有無で変わる?

    inkly の通常のサイズ別料金には、表面麻酔の費用が含まれています[2]。当日の流れの案内でも、料金は麻酔の有無で変わらないとしています[1]。麻酔代と、施術中の追加塗布の費用も施術料金に含まれます[3]。つまり、麻酔を別料金のオプションとして上乗せする形ではありません。サイズ別料金の目安は、1.5cm×1.5cm程度で10,000円程度、3cm×3cm程度で17,000円程度、5cm×5cm程度で25,000円程度、8cm×8cm程度で40,000円程度、12cm×12cm程度で60,000円程度です[2]。

    大型作品の時間彫りは、計算のしかたが変わります。基本料金30,000円に、所要時間×12,000円/時間を足して算出し、その所要時間には麻酔の待ち時間が含まれます[2]。最低予約時間も、麻酔ありが4時間から、麻酔なしが3時間からと異なります[2]。時間彫りを考えている人は、麻酔ありと麻酔なしの両方で所要時間の目安を予約時に相談してください。当日の予定と費用の両方を見ながら、自分に合う形を選べます。

    麻酔を使えば痛みはゼロになる?

    麻酔を使っても、痛みがゼロになるとは限りません。inkly の公式ページでは、痛みがなくなるとは限らず、痛みと効き方には個人差があると案内しています[3]。不安がある場合は予約時に相談し、施術中に痛みが強くなったときも我慢せずに伝えてください。

    医療の分野の試験結果を、そのままタトゥーを入れる施術で得られる効果として約束することはできません[4, 5, 6]。麻酔を使っても痛みが残ることがあり、感じ方には個人差があります[3]。

    研究で用いられた塗布時間を、自己判断でまねないでください。出典[6]の外用麻酔薬の国内添付文書では、成人の塗布時間は120分を超えないとされています。これはinklyで使う製剤やタトゥー施術の用法を示すものではありません。inklyでは、塗布後にクリームが肌になじむまで50〜70分ほどの待ち時間を見込みます[1, 3]。実際の使用方法と施術を始める時刻は医療側の指示に従ってください。

    市販の麻酔クリームを自分で塗って行ってもいい?

    来店前に麻酔クリームを自己判断で塗ることには、注意が必要です。米国FDAは2024年3月26日、タトゥーやピアスの前後に使うことをうたう一部の市販外用鎮痛製品について、6社へ警告書を出したと公表しました[7]。注意喚起で名指しされた成分を高濃度に含む製品を、広範囲、長時間、刺激や損傷のある皮膚、ラップなどの被覆下で使うと、吸収が増えて不整脈、けいれん、呼吸困難などの重篤な健康被害につながるおそれがあるとしています[7]。

    FDAは消費者に対して、この注意喚起で名指しされた成分を4%超含む市販外用鎮痛製品を皮膚に使わないこと、広範囲や刺激・損傷した皮膚に多量に塗らないこと、ラップなどで覆わないことを勧めています[7]。inkly では、麻酔を使うかどうかを inklinic の医師が判断し、塗布は医師または看護師が行います[3]。塗る量、範囲、時間を医療側が見る流れです。麻酔を希望する人は、自分で用意せず、予約時にその希望を伝えてください。当日は受付後にそのまま塗布へ進めます[1]。

    時間と流れで決める、自分に合う選び方

    最後に、時間と流れの面から選び方を考えます。当日の予定がきつく、施術完了までを最短にしたい人は、麻酔なしが合います。受付後にすぐ施術へ入り[1]、時間彫りなら3時間から予約できます[2]。過去にタトゥーを入れた経験があり、自分がどの程度の痛みを感じるかをすでに知っている人も、麻酔なしを選びやすいところです。約1時間短くなる分、前後の予定を組みやすくなります。

    当日に約1時間の余裕をとれる人、初めてで痛みへの不安が強い人、長時間の施術になる大型作品を入れる人は、麻酔ありを検討する価値があります。待ち時間はデザインの最終確認に使われ[1]、施術中には二次麻酔を追加する仕組みもあります[1, 3]。サイズ別料金には麻酔が含まれるので[2]、費用ではなく時間と気持ちの面で選べます。時間彫りの場合は、所要時間の目安を予約時に相談してください。

    どちらを選んでも、痛みの感じ方には個人差があります[1, 3]。麻酔ありでも痛みが残ることがあり[3]、麻酔なしでも感じ方は人によって違います。迷ったときは、予約の相談で「当日どれくらい時間をとれるか」と「痛みへの不安がどれくらい強いか」の2点を伝えてください。麻酔を使えるかどうかは inklinic の医師が判断するため[3]、体質や持病が気になる人も、その場で医療側に相談できます。

    よくある質問

    タトゥーの麻酔は注射ですか?

    inkly tattooで使うのは皮膚に塗るタイプの表面麻酔で、注射ではありません。提携医療機関 inklinic の医師または看護師が塗布します。塗布後は肌になじむまで50〜70分ほどの待ち時間を見込みます。効き方には個人差があり、状態を確認してから施術を進めます。

    麻酔を使うと当日の所要時間はどれくらい増えますか?

    一次麻酔が効くまでの待ち時間が入るため、全体で約1時間長くなります。大型作品の時間彫りでは、最低予約時間が麻酔ありは4時間から、麻酔なしは3時間からです。

    麻酔の有無で料金は変わりますか?

    通常のサイズ別料金には表面麻酔が含まれており、麻酔の有無で料金は変わりません。大型作品の時間彫りは所要時間で計算し、その所要時間に麻酔の待ち時間が含まれます。時間彫りを検討している場合は予約時にご相談ください。

    麻酔を使えば痛みはゼロになりますか?

    痛みがなくなるとは限りません。痛みと麻酔の効き方には個人差があります。不安がある場合は予約時に相談し、施術中に痛みが強くなったときも我慢せずに伝えてください。


    参考文献

    • [1]. INKLY TATTOO. ご相談から施術当日までの流れ. (INKLY TATTOO, 2026). リンク

    • [2]. INKLY TATTOO. タトゥーの料金|サイズ別価格表. (INKLY TATTOO, 2026). リンク

    • [3]. INKLY TATTOO. タトゥーの麻酔とは?塗る麻酔クリームの使い方・料金・注意点. (INKLY TATTOO, 2026). リンク

    • [4]. Carl-Fredrik Wahlgren, Hans Quiding. (Journal of the American Academy of Dermatology, 2000). doi:10.1067/mjd.2000.104303. リンク

    • [5]. John Z. S. Chen, Laurie G. Jacobson, Aboneal D. Bakus, Jerome M. Garden, Dina Yaghmai, Leonard J. Bernstein, Roy G. Geronemus. (Dermatologic Surgery, 2005). doi:10.1111/j.1524-4725.2005.31074. リンク

    • [6]. PMDA掲載添付文書. (独立行政法人医薬品医療機器総合機構, 2022). リンク

    • [7]. U.S. Food and Drug Administration. FDA Warns Consumers to Avoid Certain Topical Pain Relief Products Due to Potential for Dangerous Health Effects. (U.S. Food and Drug Administration, 2024). リンク

    Medical Supervisor

    須賀 公佑 医師

    須賀 公佑すが・こうすけ

    医師・認定産業医

    株式会社デルマト 代表取締役

    慶應義塾大学医学部を卒業後、A.T.カーニーで戦略コンサルタントとして、国内外の医療・エンタメ・エネルギーなど多くの業界のプロジェクトに携わりました。2024年に、日本初の医療連携タトゥースタジオ「inkly tattoo」を設立しました。

    タトゥーが「自己表現の手段」として自由に選ばれる社会を目指し、麻酔クリームの扱いや衛生管理など、医学の知識にもとづいた安心・安全な施術環境を整えています。日本で、タトゥーに医学・科学の立場から取り組む第一人者です。

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